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  • 2024/03/09 掲載

映画ファンほど“批判”する「日本アカデミー賞」、誰もが納得するその意義とは?

稲田豊史のコンテンツビジネス疑問氷解

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日本アカデミー賞は他の映画賞と比較して、映画ファンから“批判”を浴びがちな賞だ。しかし、その批判は本当に的を射ているのか? 日本アカデミー賞協会の現役会員3名にじっくりその内実を聞いた前編に続き、賞のビジネス上のメリットや、日本アカデミー賞の「真の」ターゲット、批判への“反論”など「中の人」の声を紹介する。
執筆:編集者/ライター 稲田 豊史

編集者/ライター 稲田 豊史

1974年生まれ。映画配給会社勤務、出版社繁務を経て2013年よりフリーランス。 おもな著書は『ぼくたちの離婚』(角川新書)、『「こち亀」社会論 超一級の文化史料を読み解く』(イースト・プレス)、『オトメゴコロスタディーズ フィクションから学ぶ現代女子事情』(サイゾー)、『映画を早送りで観る人たち ファスト映画・ネタバレ――コンテンツ消費の現在形』(光文社新書)、『ポテトチップスと日本人 人生に寄り添う国民食の誕生』(朝日新書)、『このドキュメンタリーはフィクションです』(光文社)、『アゲもん 破天荒ポテトチップ職人・岩井清吉物語』(KADOKAWA)(詳細)。

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映画やメディア以外にも広くスポンサードされてきた歴史を持つ「日本アカデミー賞」の意義とは
(出典:ブルガリジャパン報道発表

「日本アカデミー賞」への“批判”は正当か?

 2024年3月8日、第47回日本アカデミー賞の授賞式が行われた。ただ、日本アカデミー賞ほど映画ファンから“批判”を浴びる映画賞はない。曰く、「大手映画配給会社の作品が優遇されているのではないか?」「芸術性や作家性の高い映画より、話題性や著名俳優出演作が選ばれる傾向にあり、映画賞としての価値が低い」など。

 前回記事では、投票権のある日本アカデミー賞協会の現役会員3名に、投票の実態や何を基準にして投票しているのかを聞いた。今回は同じ3名に、受賞によるビジネス上のメリットや“批判”に対して思うところなどを聞いた。

A氏:映画会社所属のプロデューサー
B氏:大手映画会社のグループ会社で営業、40代
C氏:中堅映画会社所属のプロデューサー、40代

 A氏とB氏の会員歴は10数年、C氏は昨年会員になったばかり。3氏ともに社内の推薦を経て会員となり、現在に至る。

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「第41回日本アカデミー賞」では『三度目の殺人』が最優秀作品賞を受賞した。同作ではDVDパッケージの販売時に「日本アカデミー賞受賞」であるとアピールしている
(出典:アミューズ報道発表
【次ページ】受賞によるビジネス上のメリットはあるのか
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